ジャンパー膝とは

ジャンプすると膝が痛い
走ると膝が痛い
ジャンプや、ダッシュで、こう感じたらジャンパー膝、(膝蓋腱炎)かもしれません。

これも成長痛?



成長痛ではありません。成長期スポーツ障害です
子供の膝の痛み=成長痛と言われる方がとても多いです。ですが、ジャンパー膝のような成長期スポーツ障害と、成長痛は違います。
成長痛を知りたい方はこちらの記事をどうぞ
ジャンパー膝は、膝蓋骨(お皿の骨)の下にある筋腱の炎症による痛みです。
言葉の通り、ジャンプ動作や、ダッシュなどの走る動作を繰り返す子に、発症する成長期スポーツ障害です。
外傷がなく(特にぶつけたりしてない状態)で、『膝が痛くなる=成長痛』と考えてしまう保護者の方が、とても多くいらっしゃいます。
ですが、ジャンパー膝は、治療が必要なスポーツ障害です。放置すると徐々に悪化する事もあります。
ジャンパー膝もきちんとした治療が必要。
と覚えておいて下さい。
ジャンパー膝の原因


ジャンパー膝の原因は、膝蓋靭帯(膝の皿の下の靭帯)に負担が、かかって起こる炎症です。
医学的には、
①膝蓋骨・膝蓋靭帯に繰り返しかかる負荷が原因で、膝蓋骨周辺に微小断裂が起こる
②筋腱の微小断裂が修復されない内に、さらに無理をすると、靭帯部分が変性(性質の異常)が起こる
③それにより、痛みが慢性化する場合もある
というメカニズムと言われています。



え!? 意味わかんない



要は、無理しすぎ、ケア不足で起こる、膝の前の痛みです
成長期は、骨の成長スピードに対して、筋肉や靭帯の成長・柔軟性が追い付かない場合もあります。
その状態で、運動をたくさん行い、十分な休息・ケアが出来ていないと、発症リスクが上がります。



オスグッド病と違うの?



オスグッド病とは、場所が違います
子供は無理し過ぎると痛みが出やすい
という事です。
ジャンパー膝と、似ているオスグッド病については、こちらで説明をしています。
間違えやすいので、一度確認してみて下さい☆


ジャンパー膝が起こりやすい子供
ジャンパー膝は、12~18歳頃に多く発症し、特に急激に運動量が増える、中学生~高校生に多いとされています。オーバーユース障害(使いすぎの症状)であり、男子バレーボール選手の半数近くが、経験する。というデータもあります。
ジャンパー膝になりやすい動き
- ジャンプ・着地動作
- ダッシュ
- サッカーのキック動作
- 長距離のランニング
ジャンパー膝、という名前ですが、ジャンプを、たくさん行わないスポーツでも起こります。
(野球や長距離のランナーでも起こります)



男女どちらに多いの?



男の子に多いというデータもあります
また、ジャンパー膝の痛みには、『大腿四頭筋 (太ももの前の筋肉) の硬さ』、が関係しているとも言われています。オスグッド病と同様に、ストレッチなどで柔軟性を保つ事が、とても大切です。
公益社団法人 日本整形外科学会HPより引用
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/osgood_schlatter.html
足が歪んでいると、ジャンパー膝が起こる!?


また、ジャンパー膝の発生メカニズムとして、Knee in(膝が内側に入る動き)も原因であると言われています。
これは、膝蓋腱に『ねじれを伴った伸張ストレスが加わること』で起こる。ともされています。
また、膝を曲げる角度が強いほど、伸張ストレスも増大すると言われています。
ジャンパー膝の症状・痛い場所



ジャンパー膝ってどんな痛み?



膝のお皿の下に症状が出ます
典型的な症状は、スポーツ中の痛みですが、症状が悪化すると、日常生活でも痛みが出てきます。


【ジャンパー膝の日常生活の症状】
- 痛くて、しゃがめない
- 階段昇降が痛い
- 痛くて走れない
- 正座ができない
また、ジャンパー膝に関して、 Roelsらによる重症度の分類 という重症度の目安もあります。
【Roelsらによる重症度の分類】
- 軽症
-
スポーツ活動中で痛みを自覚するが、スポーツには支障がない
- 中等症
-
スポーツ活動中、活動後に痛みはあるが、スポーツに支障がない
- 重症
-
痛みは常にあり、スポーツ活動に支障がある
- 最重症
-
膝蓋靭帯の部分もしくは完全断裂
ジャンパー膝の診断


ジャンパー膝の診断は、①臨床所見(診察での症状)、②画像検査で行います。
①臨床所見
・圧痛の場所 (膝のお皿の下部分)
・動作痛のチェック (ジャンプやスクワットなど)
②画像所見
・超音波観察 (エコー観察)
・MRI検査
画像検査としては、超音波観察が、簡便で、すぐに観察できるため多く使われています。
当院でも、膝蓋腱炎の疑いがある方は、超音波観察を行っております。



うちの子、見て貰いたいな



いつでもご連絡下さい
もし、不安な症状などありましたら、当院にご相談下さい。LINEにて24時間無料でご相談を承っています。
同じ子供を持つ親として、皆様の不安を少しでも解消できるよう、サポートさせて頂きます
ジャンパー膝の治療
ジャンパー膝の治療には、以下のようなものがあります。
- 運動制限(数週間ほど)
- ストレッチ
- 物理療法 (電気治療など)
- 痛み止めの薬
- 患部のアイシング(冷やす)
(画像引用)公益社団法人 日本整形外科学会
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/osgood_schlatter.html
患部の痛みをコントロールする。という意味でアイシングを運動後などに行っていきましょう。
これをすれば、治る!というものではなく、『患部の負担を減らし、ケアする』という事が大切です。
当院のジャンパー膝の施術
当院独自の施術として、
- 物理療法 (ハイボルテージ治療)
- テーピング療法
- 徒手施術 (関節の誘導)
- シューズ療法 (シューズ相談)
- インソール療法
を行っております。
痛みが出ている部分に対して、ハイボルテージという特殊な電流を流す事で、痛みをコントロールしていきます。
それと並行して、
ジャンパー膝の膝蓋腱の部分に負担がかからないような、環境を作る
という目的で、シューズ・テーピング・インソールを使って、ダメージをコントロールしていきます。



痛みを取るだけじゃないんだ!



痛みが出ない体(環境)作りが大切です
上記の治療は、症状や患者さんの要望も踏まえ、適宜選択していきます。
治療方針を強要する事はありませんので、ご安心下さい☆
ジャンパー膝が、足の過回内と呼ばれる歪みが原因となっている場合もあります。
その歪みを矯正し、患部の負担を減らす為には、矯正用インソール療法の効果が高いとされています。
※スポーツ用のインソールとは、目的が違います。量販店では、矯正用インソールは処方できません。
※足のサイズが小さいお子さんの場合、インソールが処方できない場合もございます。
矯正用インソール療法の詳細はこちらで


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